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「現代語訳 学問のすすめ」読了

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「学問のすすめ」のすすめ

最近読んだのは「学問のすすめ」。
そう!福沢諭吉が書いた、あの「学問のすすめ」です!
今回読んだのは原文ではなく、齋藤孝の現代語訳なのですが、しかしこれ、ここ数年の間に読んだ本の中で最高かもしれない、と思っています。
そして、今読めたことを幸運であると思うと同時に、若い頃に読みたかったとも思います。
この齊藤孝氏による現代語訳の発行日は2009年2月なので、若い頃に読みたかった、というのは無理な話ですが。
なんにせよ、これを10代、20代で読める人はラッキーですよ!
そして、ビジネス書籍のコーナーで何かいい本はないかと探している30代でも40代でも未読なら読んでおくべきだと思います!

学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書)

著者/訳者:福澤 諭吉

出版社:筑摩書房( 2009-02-09 )

定価:

Amazon価格:¥ 886

新書 ( 251 ページ )

ISBN-10 : 4480064702

ISBN-13 : 9784480064707


読むことになったきっかけ

どこかのサイトか、もしくは書籍だったのか忘れたのですが、本書の有名な冒頭のことば「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」について読んだのが、「学問のすすめ」を読もうと思ったきっかけでした。
もちろん、私もその冒頭は知っていましたが、ここだけ抜き出されることが多く、福沢は人権について訴えたくて本書はそういうものなのかな、と、恥ずかしながら、大学を卒業して十何年たった最近まで思い込んでいました。
しかし、この言葉自体はアメリカ独立宣言からの引用であり、それに続く文章はもっと違う意味であり、現代語訳である本書から抜粋すると次のようになります。

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」と言われている。
(略)
しかし、この人間の世界を見渡してみると、賢い人も愚かな人もいる。貧しい人も、金持ちもいる。また社会的地位の高い人も、低い人もいる。こうした雲泥の差と呼ぶべき違いはどうして出来るのだろうか。
その理由は非常にはっきりしている。『実語教』という本の中に、「人は学ばなければ、智はなない。智のないものは愚かな人である」とか書かれている。つまり、賢い人と愚かな人との違いは、学ぶか学ばないかによってできるものなのだ。

本書の冒頭がこのような内容であることを知った時、ちょっと興奮してしまい、その勢いで原著に当たろうかとすら思っていましたが、本屋でたまたま本書を見かけ購入したのでした。
つまり、冒頭では学ぶことの大切さを説いているのです。
本書のタイトルが「学問のすすめ」である理由も納得です。

とても読みやすい構成

ちょっと時代背景について。
福沢諭吉は1836年1月生まれ。坂本龍馬が1835年1月生まれなので、福沢がちょうど1年下。
本書の最初の編が出版されたのが明治5年(1872年)なので、明治になり、あたらしい日本が始まって数年、さぁ、どうなっているかと言ったら、生活や制度は民主主義に変わりつつも、人々の中にまだある封建社会です。

そういう時代に、36歳になる福沢が故郷 中津(大分県)に学校を開くにあたり旧友に何故学問が必要なのかを説明するために書いたのが、「学問のすすめ」の初編。
それをもっと他の人に見てもらおうと印刷し、さらに思うことがあればまとめて出版していったものをまとめたものが「学問のすすめ」であり、福沢の学問に関するエッセイ集とも言えます。
こういうなりたちですので、全17編、各ページ15,16ページと非常に読みやすい構成となっています。
私は元々日本史とか超苦手で、3年以上前なら、この江戸〜明治とかバクマツ?メイジ?ヨクワカラン!という状態で、時代背景があまり頭に入ってこない状態でした。
そんな自分にとっての救世主はNHK大河ドラマ「龍馬伝」

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時間:601 分

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これを見てからは江戸末期の人々の様子というか、社会情勢、思想、思考が理解できるようになり、そこから派生していろいろと知識を増やすことが出来てきました。
中学校とかでこういうドラマにハマれていたらもっと知識が深まっていたかなー、と後悔することも多いほどです。幕末とか苦手な方は是非ご覧ください!

「学問のすすめ」はビジネス書

断言できるのは、最近のビジネス啓蒙系新書に手を出す前に、本書が未読なら、まずこちらを読むべし!ということ。
もちろん新書にも面白いものはあるのですが、ハズレも多い。
というか、当たり外れの話よりも、本書を読んだら、その後ずっと「あ、学問のすすめ?読んだよ」と言えるわけで、それだけでも価値はあるかなーと思うのです。
惚れさせ804 「俺はもっと先まで考察してるけど」

だからといって古典として読め、ということではなく、その内容がほとんど全てにおいて今でも通用する内容であると思えるから、そうであるなら、よく分からない人が書いたものより、まずは約200年後にも名前が残っているものを読むべきではないかと、そう思うのです。
ちょっと私自身のメモも含めて見出し、小見出しを幾つかピックアップして残しておきたいと思います。

  • 初編:学問には目的がある
  • 初編:ひどい政府は愚かな民が作る
  • 第2編:現実の状態を権理の平等に持ち込むな
  • 第2編:政府と人民は対等である
  • 第6編:「忠臣蔵」の間違い
  • 第7編:国民の二つの役目
  • 第7編:ダメな政府に対して取るべき手段
  • 第8編:他人の意志にしたがう不合理
  • 第11編:美しいタテマエに潜む害悪
  • 第12編:演説のススメ
  • 第12編:知識だけでは品格は高まらない
  • 第12編:トルコとインドがおくれを取った理由
  • 第13編:怨望を募らせる孔子の教え
  • 第14編:人生設計の技術
  • 第15編:判断力の鍛え方
  • 第15編:西洋文明を盲信する人たち
  • 第17編:見た目の印象も重要

あれ?そういうことも書かれているの?と思われる方も多いのではないでしょうか。
福沢は、学者が学者ヅラして書く読みにくい文章が嫌いのようで、本書はとても読みやすくなっています。多用される例の挙げ方、比喩表現はとても面白く特に第15編は、ちょっとやりすぎじゃないか?と思われるほど、比喩が使われています。
現代語訳であるから、だけではない、元々の分かりやすさは福沢の人柄なのでしょう。

原文はこちら

ちなみに原文は著作権は切れているので、青空文庫でも読めます。

現代語訳でさらっと読んだ後、豊平文庫とかの青空文庫リーダーで読みつつ、もう一度福沢諭吉の言葉を噛み締めるのもいいかもしれません。

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現在の価格: ¥170(サイズ: 7.7 MB)
リリース日: 2009/01/17

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「学問のすすめ」を読んで、慶応義塾大学に進んだ人を尊敬します!

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